ダウ・デュポン 新工場建設、米国外も視野 追加関税なら重荷

 化学品メーカーで世界最大手の米ダウ・デュポンは、トランプ米大統領が提案した鉄鋼への輸入関税により国内での建設コストが上昇するとして、メキシコ湾岸地域の代わりにカナダやアルゼンチンを次の主要投資先として検討中だ。

 ダウ部門のジム・フィッタリング最高執行責任者(COO)は6日にヒューストンでIHSマーケットが開いたエネルギー関連会合の際に、関税がダウ・デュポンの石油化学品事業の次の拡充コストを数億ドル増やすと指摘。「本当にここで建設すべきなのか、あるいは別の場所にすべきかと結局自問することになる。カナダやアルゼンチンのような別の場所にも機会はある。現時点でそれら全てがレーダー画面上にある」と語った。

 ダウ・デュポンは昨年、シェール掘削ブームを背景とした低コストで豊富な天然ガスを利用するため、テキサス州のメキシコ湾岸地域に60億ドル(約6300億円)かけて新工場を完工した。

 フィッタリングCOOは同日のインタビューで、これらの工場には約12億ドル相当の鉄鋼製品が使われたと説明した。トランプ大統領が提案した鉄鋼製品への25%の輸入関税が実施されれば、同プロジェクトのコストは約3億ドル増える計算になる。同COOはダウ・デュポンが政府部門や議員らを通じてトランプ政権に関税計画への懸念を伝えていると述べた。(ブルームバーグ Jack Kaskey)