富裕投資家、大半は強気維持 2月の株価急落時 現金投入せず

株価の急落に動揺するニューヨーク証券取引所(NYSE)のトレーダーら=2月2日(ブルームバーグ)
株価の急落に動揺するニューヨーク証券取引所(NYSE)のトレーダーら=2月2日(ブルームバーグ)【拡大】

 2月上旬の株価急落を機に株式の投資配分を引き上げるか現金を投入した投資家は全体の約10~15%にとどまったことが、スイスの銀行UBSが個人富裕層と事業オーナー1000人余りを対象に実施した調査で明らかになった。

 マイケル・ライアン米州最高投資責任者(CIO)と米州投資ストラテジストのジャスティン・ウェアリング氏は、同調査を分析したリポートで、「この強気相場の調整がチャンスを提供するとわれわれは信じている」「より良い買い場を見つけようと相場下落を待って様子見していた投資家にとって、ドルコスト平均法での投資を加速する素晴らしい機会だ」と指摘した。同調査は相場が急落したさなかの2月5日の週に実施された。

 同リポートによると、富裕投資家の68%は株式を購入する良い時期と考えているが、80%は現金保有高を変えていない。また、80%は市場のボラティリティー(変動性)が拡大する局面に入りつつあるとみる一方、84%は相場下落は一時的でリセッション(景気後退)を示唆するものではないと受け止めている。

 目立った変化が見られたのは、先行き6カ月の株式リターンに対する強気な見方で、1月の74%から2月は43%まで落ち込んだ。景気見通しへの楽観も打撃を受け、1月の72%から2月は58%に低下。ただ、富裕投資家のうち依然86%がファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は強いとみている。

 こうした投資家が家計の健全性にとって脅威と考える上位3項目は米国の政治情勢(64%)、国家債務の規模(58%)、医療コストの上昇(51%)。

 富裕投資家と同様に、事業オーナーも依然として強気を維持。74%は相場の下げは一時的と受け止め、62%は株式購入に今は良い時期と捉えている。76%はファンダメンタルズは強いと回答した。ただ、今後1年の事業見通しに対する楽観は1月の87%から66%に低下した。(ブルームバーグ Joanna Ossinger)