投資先の価値、過度に上昇 ソフトバンク巨額ファンドをVC懸念 (1/2ページ)

 ソフトバンクグループの巨大なテクノロジーファンドがディール(取引)価格に及ぼす影響をベンチャーキャピタル業界が不安視するのを尻目に、ソフトバンクはむしろ同社に感謝してほしいと言う。

 ソフトバンクが設立した世界の最先端技術に投資する「ビジョン・ファンド」の責任者、ラジーブ・ミスラ氏は「バリュエーション(価値評価)が上昇し、そうした価格でエグジット(回収)することができれば、投資家にとって喜ばしいことだ」と発言した。同氏は配車アプリの中国の滴滴出行や米ウーバー・テクノロジーズ、シェアオフィスの米ウィーワークのディールに言及、これら企業の初期の投資家はソフトバンクに持ち分を売却して資金を回収している。

 だが、ベンチャーキャピタルの業界からみれば、ソフトバンクによるディール攻勢は悩みの種だ。新興企業に必要以上または使い切ることができないほどの資金を提供し、バリュエーションをあまりにも高く押し上げているとして懸念を表明した。

 1000億ドル(約10兆6200億円)規模を予定するビジョン・ファンドは2017年に世界有数の新興企業数社に資金を提供し、ウーバーへの90億ドルを筆頭にウィーワークには44億ドルを投じた。今年は中古車販売ポータルサイトを運営するドイツのアウトアインス・グループへの出資計画を発表。同社の企業価値を約29億ドルと評価している。

幅広い投資先の協力に期待