ウォール街に銃離れの兆し 相次ぐ乱射 関連産業と関係見直し

 米ウォール街は銃を手放すだろうか? この疑問は以前にも浮上したことがある。だが、2月14日にフロリダ州の高校で起きた銃乱射事件で多数の死者が出たのをきっかけに、銃規制に対する国民感情は高まりをみせている。このため、投資家が銃器産業との長年の複雑な関係を見直しつつあるようにみえる動きが幾つか出ている。

 全米ライフル協会(NRA)のトップが銃規制強化要請に激しく反論した2月22日、米国の株式非公開の銀行は、NRAがスポンサーのクレジットカードの発行を停止すると発表した。保険大手メットライフも翌日、NRAメンバー向けの値引きプログラムを取りやめる方針を示した。

 資産運用会社大手ブラックロックは、銃企業への投資を望まない顧客のポートフォリオから関連証券を除外する方法を模索していることを明らかにした。フロリダ州では教員らが年金基金の銃関連株保有にいらだちを表明している。マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で学生と教職員17人が死亡した事件で使われたライフル銃の製造会社の株も保有されていたことが発覚したためだ。

 活動家が何年も同じように訴えても時間は過ぎるばかりだった。だが、最近の動きは少なくとも差し当たり、金融界が国民からの高まる圧力を意識し、それに応じた態勢を整えていることを示している。

 持続可能な投資を重視するトリリアム・アセット・マネジメントのディレクター、ジョナス・クロン氏は「今こそ金融サービス業界は静観をやめて態度を明確にすべきだ」と述べた。(ブルームバーグ Laura Colby、Polly Mosendz)