海外情勢

新興国企業、設備投資に注力 スマホ・EVの恩恵 世界成長をリード (2/2ページ)

 自動車関連の投資についてBIは、欧州、日本、中国の自動車メーカーが今後1年に設備投資をそれぞれ40%、23%、21%増やすと予想。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は運転手なしで走るEV版「ロボットタクシー」時代に向けた技術開発のために、今後5年で340億ユーロ余りを投じる予定だ。

 ただ米国と主要貿易相手国の間の緊張が続く中、世界中の至る所で設備投資が回復しているというわけではない。南米の雄、ブラジルのリセッション(景気後退)や長引く北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で金融市場の値動きが不安定化しているメキシコなど、域内大国の影響を受ける中南米地域では、力強い投資回復の動きはみられない。

 ブルームバーグのデータによると、中南米の大手20社による設備投資は16年に21%減の518億ドル、同地域最大の設備投資額を誇ってきたブラジル国営石油会社ペトロブラスによる同年の設備投資は75億ドル減の142億3000万ドルだった。17年初めの暫定値からも、広範な投資低迷が続いていることが示され、「中核国の投資は芳しくない」(スタンダード・チャータードの米州経済調査部責任者、マイケル・モラン氏)状態だ。

 中南米でも上向く

 それでも18年年初には期待が持てるようになった。メキシコの大手通信会社、アメリカ・モビルが今年の設備投資を80億ドルと、17年から5億ドルの増額を発表するなど、複数の企業が投資計画を明らかにしている。モラン氏は、市況商品価格の上昇と国内借り入れコストの低下の組み合わせが中南米地域の巨大経済国の一部で見受けられ、それが企業による設備投資増額につながっていると分析する。

 ウェルスファーゴ証券のグローバルエコノミスト、ジェイ・ブライソン氏は「世界中で増加している需要がすぐになくなることはなさそうだ。世界で金利が上がり始めても、今年の投資の重しになるほど急には上昇しないだろう。設備投資の回復はかなり持続する」との見方を示した。(ブルームバーグ Enda Curran、Vivianne Rodrigues)

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