不毛の地に太陽光発電 チェルノブイリ、エネルギー安定供給へウクライナ政府本腰 (1/2ページ)

 史上最悪の原発事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所の立ち入り禁止区域で、太陽光発電に向けた最終準備が進んでいる。エネルギーの安定的確保を狙うウクライナ政府の取り組みで、発電を担う企業からの注目も集まっている。

 ガス、石炭依存下げ

 立ち入り禁止区域内では原子炉を覆う分厚いコンクリート「石棺」の屋上に設置された約4000枚の太陽光パネルが稼働を待っている。パネルを運営するソーラー・チェルノブイリのエフゲン・ワリアギン氏は「他に何の利用にも適さない汚染地域を活用したい」と意気込んだ。2019年3月までに100メガ(1メガは100万)ワットの発電を目指している。

 ウクライナ政府は信頼性に欠けるロシアからのガス供給や途絶えがちな石炭供給への依存度引き下げを目指している。チェルノブイリでの太陽光発電プロジェクトはその一環だ。立ち入り禁止区域はルクセンブルクの面積に匹敵する。当局によると、太陽光発電量を2倍に増やしたいウクライナにとって、同区域の活用は欠かせない。

 かつて原発作業員やその家族5万人が住み、活気があった近隣のプリピャチには物好きな観光客が訪れる。案内を担当する業者の従業員は「汚染の少ない地域では、短時間の滞在なら安全面の問題はない」と説明する。

 計画が進むのはそのような地域だ。ウクライナ政府はチェルノブイリで、20万世帯の電力を賄える1.2ギガ(1ギガは10億)ワットの太陽光発電を実現しようと、企業の誘致を進める。

首都まで送電網