【視点】大阪の地下鉄民営化、まずは「親方日の丸」から脱皮せよ (1/3ページ)

大阪市営地下鉄の路線図※写真はイメージです(Getty Images)
大阪市営地下鉄の路線図※写真はイメージです(Getty Images)【拡大】

 □産経新聞論説委員・鹿間孝一

 大阪市営地下鉄が4月1日に民営化される。新会社は「大阪市高速電気軌道株式会社」だが、愛称の「Osaka Metro(大阪メトロ)」で呼ばれることになるだろう。

 1日平均245万人が利用し、輸送人員では関西の大手私鉄5社を上回る。2016年度の営業収益は1585億円に上り、トップの近鉄の1566億円とほぼ同規模である。

 橋下徹前市長は「これほど優良で巨大な民間会社が誕生するのは、これまでの大阪の歴史のなかではない」と民営化を積極推進したが、好調なインバウンド(訪日外国人客)でようやく浮上した大阪経済の、さらなる起爆剤になると期待は大きい。

 それには「官から民へ」の意識改革、すなわち「親方日の丸」を脱することだ。

 大阪の市営交通はスタート時から「モンロー主義」と呼ばれてきた。

 明治36(1903)年に市中心部から大阪港へのアクセスとして路面電車が走り、新しいもの好きの大阪人に大好評だった。将来性に目をつけて民間資本が参入をはかったが、当時の鶴原定吉市長は「市街鉄道のような市民生活に必要な交通機関は、利害を標準に査定されるものではなく、私人や営利会社に運営を委ねるべきではない」と、あくまで市営を主張した。

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