【視点】大阪の地下鉄民営化、まずは「親方日の丸」から脱皮せよ (2/3ページ)

大阪市営地下鉄の路線図※写真はイメージです(Getty Images)
大阪市営地下鉄の路線図※写真はイメージです(Getty Images)【拡大】

 昭和8(1933)年には日本初の公営地下鉄として御堂筋線が開業する。以降、網の目のように路線が敷かれたが、私鉄の乗り入れは頑として拒んだ。線路や車両の規格が異なるため、私鉄は主要ターミナルから郊外へ、市内は市営地下鉄とおおむねすみ分けてきた。

 「モンロー主義」は言い換えれば独占体質である。競争相手がいないから、業務の効率化やサービス向上に目が向かない。東京に比べて高い運賃や、終電が早いことなど、利用者の不満は大きかった。

 橋下前市長は2度にわたって民営化の議案を市議会に提出したが、いずれも否決された。公益性が高いという理由だが、累積赤字794億円を抱えるバス事業が切り捨てられるのではという不安もあった。

 吉村洋文現市長は、自民党が主張した新会社の株式を100%市が保有するという条件を受け入れて、ようやく可決にこぎつけた。

 民営化を歓迎する。

 橋下前市長の時代からすでに、市交通局の意識改革は始まっていた。一例はトイレである。「くさい」「汚い」と苦情が多かった駅のトイレは順次改装され、格段にきれいになった。

 初乗り運賃は4年前に200円から180円に値下げされた。駅構内の売店もコンビニに変わった。

民営化でこれ以上、何が、どう変わるのか