【視点】大阪の地下鉄民営化、まずは「親方日の丸」から脱皮せよ (3/3ページ)

大阪市営地下鉄の路線図※写真はイメージです(Getty Images)
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 では、民営化でこれ以上、何が、どう変わるのか。お手本になるのは「東京メトロ」である。特殊法人だった帝都高速度交通営団が2004年に民営化され、東京地下鉄株式会社(愛称・東京メトロ)になった。

 株式は国が53.4%、東京都が46.6%を保有しているが、近い将来、完全民営化ですべて売却されることになっており、上場すれば時価総額は1兆円と予想される超優良企業である。

 路線は飽和状態だが、「駅ナカ」の商業施設としての活用や、沿線での不動産事業、フリーペーパー発行などさまざまな事業を展開して、業績を伸ばしてきた。人が集まり、動くところにはビジネスチャンスがある。可能性は無限である。

 大阪メトロも民営化を機に発想を変えるべきだ。社長にはパナソニック元専務の河井英明氏が就任する。「利用者目線の会社」を目指す吉村市長の「意中の人」と、白羽の矢が立ったという。

 課題は少なくない。まず赤字のバス事業をどうするか。私鉄との相互乗り入れは。インバウンド需要を取り込むため、外国人客の利便性も向上させたい。

 一つだけくぎをさしておきたい。公共交通機関の最大のサービスは安全であることを忘れてはいけない。