【マネー講座】《債券入門》(2)〈基本的なしくみ〉利息や値上がり益が収益に (4/4ページ)

 では、なぜ「債券利回り」を理解する必要があるのでしょう。

 例えば、図の例と同じように、償還期限まで3年で利率が1%の債券があるとします。ただし、図と異なり、現在の価格が105円だったとします。毎年1%の利息を受け取ることができるので、この債券を償還まで保有してプラスの収益を得られると思いますか?

 皆さんはお気づきですね。購入価格が105円では、償還価格の100円との差額が▲5円の値下がり損となり、3年分の利息合計の3円が吹き飛んで、2円の損失となります。

 投資の期間全体にわたって発生する利息およびすべての収益を反映した「債券利回り」を理解すれば、この例のような紛らわしい状況も冷静に判断することができます。

 今回の債券のしくみを基礎知識として、次回は債券利回りの計算方法と、債券と長期金利との関係についてご説明します。

(※マネー講座は随時更新。次回も「債券入門」をテーマに掲載します)

【プロフィル】瀬良礼子(せら・あやこ)

瀬良礼子(せら・あやこ)三井住友信託銀行マーケット企画部
マーケット・ストラテジスト
1996年より自己勘定の運用企画を担当。以後、現在にいたるまで、為替・金利を中心にマーケット分析に従事。マーケット企画部で手掛けた「投資家のためのマーケット予測ハンドブック(NHK出版)」、「60歳までに知っておきたい金融マーケットのしくみ(NHK出版)」の執筆スタッフの一人でもある。

三井住友信託銀行ホームページ