香港当局、初の為替介入 対米ドル相場が許容変動幅の下限到達

 香港ドルの対米ドル相場が許容変動幅の下限に達したことを受け、香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)は13日、現在の変動幅が2005年に導入されてから初めて通貨買いに踏み切った。

 HKMAは計32億5800万香港ドル(約450億円)を買った。これより前に購入した12日の8億1600万香港ドル分も含まれている。ブルームバーグのHKMAのページが示した。香港ドルはこの日、対米ドルで許容変動幅の下限7.85香港ドルまで下げていた。それ以降も1ドル=7.85香港ドル、またはこれに近い水準で推移している。

 外貨準備高は過去最高水準にあり、HKMAは香港ドルを防衛する上で良好な環境にある。許容変動幅が投機筋による持続的な攻撃にさらされていることを示す証拠もない。

 それでもHKMAの香港ドル買いは流動性の吸収を通じて借り入れコストを押し上げる恐れがあり、今回の介入は重要な意味を持つ。香港が世界で最も手が届きにくい住宅市場となり、香港株を過去最高値まで促してきた超低金利での資金供給の時代が終わりつつあることを示唆する可能性がある。

 コメルツ銀行の周浩エコノミスト(シンガポール在勤)は「潤沢な流動性で香港ドルに対する市場の見通しは依然かなり弱気に傾いており、今後数日もHKMAによる介入を見込んでいる」と説明。「香港ドル需要は引き続き弱く、今回の介入で香港ドル相場が大きく上昇することはなさそうだ」と述べた。(ブルームバーグ Justina Lee、Tian Chen)