【高論卓説】始まった米中貿易戦争 対中関係、選択迫られる日本 (1/3ページ)

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 ついに米中貿易戦争が始まった。トランプ政権誕生から1年3カ月。ロシアゲートや閣僚の相次ぐ辞任や更迭などさまざまな問題を抱えながらも、選挙公約を一つ一つ着実に進めてきたトランプ氏に対し、多くのメディアは評価しないが、有権者には正直な政権という見方もできる。

 また、中国との関係に関しても、非常にうまい戦略をとっている。これは時系列で整理すると分かりやすい。中国の全人代(全国人民代表大会=国会)が開かれている最中の3月13日、ティラーソン国務長官の解任と強硬派であるポンペオ氏の選任を突如発表した。

 16日には、中国政府が成立させれば戦争も辞さないと強く反発していた台湾旅行法(米台の高級官僚などが自由に相互訪問できるようにする法律)に署名。22日には安全保障担当を親台湾派であり強硬派のボルトン氏に交代させることを発表し同日、中国に対して、貿易制裁をかけるスーパー301条(米通商法301条)発動の大統領令にも署名した。翌23日からは鉄鋼とアルミの関税と輸入制限が実際に始まった。

 要は中国が全人代で動けない間に、中国とのパイプ役を切り捨て、強硬派に代えてしまい、同時に中国を無視して台湾との関係を強化し、中国への経済制裁をかけたわけである。この矢継ぎ早の米国の攻撃に対して、中国は批判こそするが、対応しきれない状態であった。

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