食品ロスを許さない文化を育むには ミラノのボランティアが教えてくれること (1/3ページ)

売れ残り品を集めるのも楽しそうだ(C)RECUPAPS
売れ残り品を集めるのも楽しそうだ(C)RECUPAPS【拡大】

  • 配布する品を皆で整理している(C)RECUPAPS
  • 売れ残りといえど美味しい(C)RECUPAPS

【安西洋之のローカリゼーションマップ】

 20数年間のミラノ市内の生活で、大きく変わったと感じる現象は少なくない。その一つに、週末に郊外の大型スーパーマーケットで1週間分の食品を購入する、というパターンが圧倒的な主流ではなくなってきたことがある。

 市内の小・中型スーパーで2日に一度、あるいは毎日買う人も多くなっている。その証として店内で見るショッピングカートも小さなサイズを使う人が以前より増えている。

 これには色々な理由が考えられるだろう。家族のスケジュールが外食などで急に変更されることが多くなり、1週間分の予定が組みにくくなった。まとめ買いは捨てる食品を生む原因となり、経済合理性に反する。それだけではない。

 「食糧・環境問題にとって食品ロスは許されることではない、との意識が高まってきたこともあると思います。過去、北欧・ドイツに比較すると南欧は環境意識が低いと言われていましたが、ミラノでは大きな変化が見られます」

 こう話すのは、ヴィルジニア・クラヴェロだ。彼女は農産品のサプライチェーンをテーマとする研究者としての仕事と並行し、オープンマーケットでの食品ロスを有効活用するボランティア活動(RECUP)を仲間と行っている。

 市内の10数カ所にあるオープンマーケットで売れ残った生鮮食品をマーケット終了近くに各スタンドから引き取り、同じ道に設置した自分たちの簡易的な場で配布する活動をしている。もちろん売るわけではない。

 生鮮食品のおよそ7-8割は果物で、残りが野菜・魚・肉である。

ゴミ処理業者とも「共存」