【マネー講座】《債券入門》(4)〈長期金利の変動要因〉景気・物価がカギに (3/5ページ)

 そのため、その不確かさを市場参加者の「予想や期待」が補うことで、長期金利が形成されます。したがって、長期金利は現在の政策金利から受ける影響は低下し、「予想・期待」の影響度が大きくなります。

 前述したように、長期資金の借り手と貸し手が将来の経済成長(景気)や物価上昇率を予想あるいは期待して行動することが、長期金利に大きく影響するのです。

 なお、資金の貸し手が長期間にわたって資金を自由に使えなくなることへの「見返り」が、長期金利のほうが短期金利よりも大きく反映されることも考慮する必要があります。ただし、「予想」と「見返り」の部分を明確に分離することはできませんので、長期金利の決定要因の一つとして理解しておけば十分でしょう。

為替レートや海外金利も長期金利に影響

 次の図は日本の長期金利と、景気を表す実質GDP成長率と、物価上昇分を考慮した名目GDP成長率の推移を示したものです。長期金利は、景気と物価を合わせた名目GDP成長率と近い動きをしていることがわかります。

 しかし、この図からも分かるように、長期金利は景気・物価とぴったり同じに動くわけではなく、ほかにも為替レートや海外金利など、さまざまな要因の影響を受けます。

 まず、為替レートが日本の長期金利に及ぼす影響を考えてみましょう。

 円安になると、日本が海外から輸入している商品の価格が値上がりします。なぜなら、例えば1ドルで輸入している商品は、円安が進むと100円から110円へと円建ての価格が上昇するからです。それが国内の他の物価へも波及すると、金利上昇へとつながります。

金利上昇にも良い悪いがある