産油国通貨、上昇余地広がる 原油高騰に連動、金融引き締めも材料

ノルウェーのスタヴァンゲルで建設中の北海沖に設置される石油掘削用プラットフォーム=4月6日(ブルームバーグ)
ノルウェーのスタヴァンゲルで建設中の北海沖に設置される石油掘削用プラットフォーム=4月6日(ブルームバーグ)【拡大】

 原油価格が2014年以来の高値に上昇する中、産油国通貨が再び原油相場との連動性を高める方向にある。

 BNPパリバの外為ストラテジスト、ナタリー・リカール氏によると、原油価格との関連性が昨年ほとんど失われていたノルウェー・クローネとカナダ・ドルは伝統的な連動性を再確立する態勢にある。両国通貨と原油価格の相関性の高まりのほか、原油価格が1バレル=80ドルを超えると為替相場が幅広く原油相場の変動の影響を受けやすくなることを示した分析を同氏は指摘した。

 リカール氏は5月17日付のリポートで、「ノルウェーの石油収入は力強く増加しているものの、ノルウェー・クローネは控えめな上昇にとどまっている。このタイムラグに加え、ノルウェー銀行(中央銀行)による引き締めサイクルを市場が一段と織り込んでいく可能性が高いという当社の見方を勘案すれば、クローネには相当上昇する余地があるだろう」と指摘した。

 BNPは1ユーロ=9.25クローネを目標にユーロ・クローネのショートを推奨。クローネは5月第3週に週間ベースで3週連続高となった。

 カナダ・ドルにも原油価格の上昇は二重のプラスとなりそうだ。リカール氏はインフレ加速の中で金融政策が一段とタカ派寄りに傾斜する可能性や輸出の伸びを後押しすると分析。カナダ・ドルの先高観が強まったと指摘した。

 ただ、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に伴うリスクの中では、1米ドル=1.28カナダドル前後のレンジにとどまるとの見方も示した。(ブルームバーグ Alexandria Arnold)