ローン返済、車より携帯優先 米ABS市場で債券の魅力向上 (1/2ページ)

ニューヨーク市内のTモバイルの販売拠点。金融市場では携帯電話ローンを担保とするABSが売買され始めた(ブルームバーグ)
ニューヨーク市内のTモバイルの販売拠点。金融市場では携帯電話ローンを担保とするABSが売買され始めた(ブルームバーグ)【拡大】

 米国の消費者は自動車よりも携帯電話の方に熱を上げている。ここ数年で起きたこの大きな変化の背景には、モバイル機器が大切な人や雇用主とのコミュニケーションだけでなく、銀行取引やデート、テレビや音楽の視聴にも不可欠なツールと化したことがある。

 自動車の重要性が相対的に薄れる中、ローンの返済期限を守ることに苦戦する借り手は、ピックアップトラックやクーペを手放さずに済むようにするよりも、最新の「iPhone(アイフォーン)」の支払いを優先する傾向が強まっている。

 この動きを背景に資産担保証券(ABS)市場では、小規模ではあるが成長しつつある携帯電話ローン債権を裏付けとした債券の魅力が高まりつつある。2016年以降の発行額はわずか77億ドル(約8473億円)で、全てベライゾン・コミュニケーションズによるものだが、この数字は今後数年で増加していく可能性がある。

 消費者金融セクターのデータ分析会社ピアIQのラム・アールワリア氏はインタビューで、「携帯電話の支払い優先度は、個人向けおよび自動車向けのローンよりも高く、住宅ローンと同様か、やや劣る程度だ。今は配車アプリのリフトやウーバーがあるため携帯電話で交通手段は確保できる。自動車はもはや中核資産ではなくなった。技術の変化が消費行動の変化をもたらしている」と分析した。

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