ECB、緩和打ち切り協議へ 14日会合 理事が判断の必要性示す

独フランクフルトで行われたイベントの会場内で話す欧州中央銀行(ECB)のプラート理事(左)とドラギ総裁=3月14日(ブルームバーグ)
独フランクフルトで行われたイベントの会場内で話す欧州中央銀行(ECB)のプラート理事(左)とドラギ総裁=3月14日(ブルームバーグ)【拡大】

 欧州中央銀行(ECB)が、14日に行われる次回の定例理事会で量的緩和策(QE)の打ち切りに向けた協議を開始する見通しになった。危機に対応し2015年以降、約2兆5000億ユーロ(約324兆円)規模で行われてきた金融刺激策が終了に向かうことになり、ECBの政策は重大な分岐点に差し掛かる。

 ECBのチーフエコノミストであるプラート理事は6日の講演で、債券購入を通したQEを停止する時期について、「この判断を来週の政策委で行う必要があることは明らかだ」と語り、最初の公式協議が目前に迫っているとの認識を示唆。この上で「つまり、これまでの進展によって純資産購入の段階的な終了が十分正当化できるかどうかという判断だ」と語った。

 ABNアムロ銀行のマクロ・金融市場調査責任者、ニック・コウニス氏は「つまり、これで終わりだということだ。純資産購入の幕引きを行うインフレの条件が満たされたとECBが判断していることを示すメッセージだ」と分析した。

 ECBが月300億ユーロのペースで現在行っている債券購入が年内にゼロになると市場は予想。短期金融市場では、ECBが中銀預金金利を0.1%引き上げる時期について、1週間前の段階よりも1カ月早い19年9月との見通しが織り込まれている。

 バンク・オブ・アメリカ(BOA)のエコノミスト、ジル・モエック氏(ロンドン在勤)らは、ECBが次の手を打つ時期の予測を変更。14日の理事会では、今年10~12月期のショートテーパー(短期間での終了)で合意が成立するとの見方を示す。

 モエック氏らは顧客向けのリポートで「QEの資産購入終了の発表を7月26日の政策委まで待つことを望むだろうとわれわれは考えていたが、プラート氏の今朝のスピーチは無視できない」と指摘した。

 ドラギ総裁が公表を7月まで遅らせる可能性は残されているものの、プラート氏の発言を受け、ユーロ相場は2週間ぶりの高値水準まで押し上げられた。投資家らは、緊急刺激策の終了と19年の利上げに向けた政策転換の可能性に備えている。(ブルームバーグ Paul Gordon、Alessandro Speciale)