「電力を地産地消」熊本市、ごみ処理廃熱で電力自給 省エネ補助に活用

記者会見する熊本市の大西一史市長=5月28日、熊本市役所
記者会見する熊本市の大西一史市長=5月28日、熊本市役所【拡大】

 熊本市は、ごみ処理場の廃熱エネルギーを使って発電した電力を市の施設に利用する取り組みを始めた。平成28年の熊本地震の際、電力供給が一時途絶えたことを受け、災害時に強い街づくりにつなげるのが狙い。電力自給により削減できた費用は電気自動車(EV)の購入といった市民の省エネルギー導入促進の補助に使う。

 市によると、これまで市の所有施設の電力は全て民間電力事業者の供給に依存していたが、ごみ処理廃熱を利用した発電で約4割を賄う。電力供給源の分散化で災害時も電力を確保しやすくするほか、光熱費を年間約1億円削減できるという。

 このうち4千万円はEVの購入や住宅・中小企業の省エネ化を補助する基金として積み立て、温室効果ガス排出量を年約2775トン減らすとしている。来年度以降は年8千万円を基金に充て、12年後までに計約7万トンの排出量削減を目指す。

 市によると、電力自給で捻出した財源を基金として温室効果ガスを削減する取り組みは全国初という。大西一史熊本市長は「電力を地産地消することに加え、省エネを市民に普及していきたい」と意気込んでいる。