豪ドル、スイスフランに妙味 為替担当者 ドル高は実体欠く

 外国為替市場で米ドル絡みの取引を避けるよう勧めるのは、コンセンサスに反した最近のドル高に当惑している一部の外為ストラテジストだ。

 その一人であるカナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)のビパン・ライ氏は、4月半ば以降の4.5%のドル高は構造的な変化ではなくショートカバーの結果だろうとみており、ドルを含まない通貨ペアの取引に焦点を絞るよう促している。ユーロなどの通貨に恩恵を与えるはずの世界的に堅調な成長環境といった大きな構図に注目すべきだという。

 外為・マクロ担当のライ氏は「実体的というより戦術的といえるトレンドで市場は時々混乱することがあり得る」と話す。ライ氏は原油高を踏まえ、商品絡みの通貨に着目。CIBCはオーストラリア・ドルがニュージーランド(NZ)ドルに対し値上がりすると予想。今後数カ月で1豪ドル=1.12NZドルと、現在の1.09NZドルを若干上回る水準から上昇すると見込んでいる。

 スイス国立銀行(中央銀行)の金融政策引き締めをめぐり市場が過度にハト派的であるとの見方から、スイス・フランにも魅力があるとライ氏は語る。欧州中央銀行(ECB)に追随する形でスイス中銀が来年利上げする可能性が高いとの予測に加え、地政学的な見通しが不安定な中でのセーフヘイブン(安全な避難先)通貨としてのフランの地位も追い風になるとみている。(ブルームバーグ Katherine Greifeld)