中国“影の銀行”制御効果じわり 資産比率低下も長期戦は必至 (1/2ページ)

北京にある中国人民銀行の本部。当局によるシャドーバンキングへの規制強化が進展している(ブルームバーグ)
北京にある中国人民銀行の本部。当局によるシャドーバンキングへの規制強化が進展している(ブルームバーグ)【拡大】

 中国の金融業界で最もリスクの高い分野であるシャドーバンキング(影の銀行)業界を制御しようとする中国当局の取り組みが進展している。10兆ドル(約1090兆円)規模の同分野はこの1年間縮小してきたが、今後も長期にわたる闘いが待っている。

 マッコーリー証券のエコノミスト、胡偉俊氏(香港在勤)は「長い旅に向けてよいスタートを切った」とした上で、「影の銀行の一部は縮小しており、銀行間のレバレッジも下降し始めた。ただ、この仕事が完了したと宣言できる段階には程遠い」と述べた。

 当局の取り組み奏功

 当局による取り組みが奏功しているのを端的に示しているのは、国内総生産(GDP)に占める影の銀行の資産比率が昨年、急上昇から低下に転じたことだ。ムーディーズ・インベスターズ・サービスによると2016年の比率は87%と、5年間で2倍に上昇したが、17年には一転して79%に下がった。

 影の銀行への対策で鍵を握るのが高利回り資産運用商品の販売規制と、金融機関同士の隠された相互依存性を減らす取り組みだ。銀行が販売する富裕層向け資産運用商品は10年から16年に爆発的な成長を見せたが、17年には微増にとどまった。また他の金融機関からの銀行借り入れが今年、若干減少していることも、ささやかではあるが当局者のこれまでの成功を浮き彫りにしている。投資ファンドや証券ブローカーなどノンバンク向けの融資は何層もの貸し出しを生み出し、レバレッジを高めていた。

続きを読む