TPP、発効へ試される各国の結束 参院外交防衛委、承認案を可決

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 参院外交防衛委員会は12日、米国を除く11カ国が署名した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認案を与党などの賛成多数で可決した。政府は早ければ年内の発効を視野に入れており、各国との連携を強めたい考えだ。ただ来日したマレーシアのマハティール首相は12日、経済界との懇談で、自由貿易の推進に賛成した上で現行のTPPに慎重な姿勢をにじませた。発効を前に各国の結束が試されそうだ。

 茂木敏充経済再生担当相は12日の閣議後の記者会見で、TPPの国内手続きを最も早く終えたメキシコに言及し「経済関係を互いに連携しながら発展させていく」と強調した。発効には6カ国以上が国内手続きを終える必要があり「日本がおそらく2番目になる」との見通しも示した。

 一方、マハティール氏は経済界との懇談で、大国と小国がある中で「正しい自由貿易はどういうものなのか(考える必要がある)」と、経済規模が比較的小さな国に配慮する必要性を指摘した。政府内には、マハティール氏が再交渉を求める意図があるとの受け止めも広がっており、TPPを主導する日本も対応を迫られる可能性がある。

 トランプ米大統領は、先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)でも通商政策をめぐって保護主義的な強硬姿勢を崩さなかった。7月に開始予定の新たな日米貿易協議でも、自国に有利な自由貿易協定(FTA)締結を求める公算が大きい。政府は米国にTPP復帰を粘り強く働き掛ける構えで、今国会中の国会承認と関連法成立を目指す方針だ。