英HSBC、20年までに170億ドル投資 アジアの重要市場に焦点

英HSBCホールディングスの香港支店前の通りを歩く男性ら(ブルームバーグ)
英HSBCホールディングスの香港支店前の通りを歩く男性ら(ブルームバーグ)【拡大】

 英HSBCホールディングスは11日、アジアの重要市場での事業拡大とテクノロジー改善に向けて2020年までに最大170億ドル(約1兆8700億円)を投資する計画を発表した。4カ月前に就任したジョン・フリント最高経営責任者(CEO)が初めて包括的な計画の概要を示した。

 HSBCは計画している投資額の3分の2程度を香港、そして香港やマカオを含めた中国の珠江デルタ地域でのシェア拡大や、アジア資産事業強化のために投じると発表資料で説明した。

 残りはサイバーセキュリティーなどのテクノロジーを向上させるために投資する。自己資本利益率を20年までに11%超とすることも目標に据えた。

 フリントCEOは「HSBCはリストラを終え、今は成長モードに戻る時だ。われわれの戦略における次の段階は強みのある分野、特にアジアと国際ネットワークの成長を加速させることだ」と指摘した。

 また、フリントCEOは問題を抱える米国での業務の立て直しに注力する考えを示した。

 フリントCEOは記者団との電話会議で、「HSBCは米国での事業縮小やライバル企業の買収を検討したが、むしろ現行の事業を生かす決断に至った」と述べた。

 11日のプレゼンテーションによると、事業全般での成長に支えられ、米国でのリターンは今後3年間に増加する見通し。同行はサブプライム住宅ローンや不祥事に絡む支払いが響き、米国で数十億ドルの損失を出した。

 フリント氏は「米国は当行にとって難しい地域だ。最終利益では当行は黒字だが、適切なリターンを生み出していない。今後3年間に実行しなければならない物事のうち、これは最もチャレンジングなものの一つだ」と意気込んだ。(ブルームバーグ Gavin Finch、Donal Griffin)