ダイムラーにリコール命令 独運輸相 排ガス不正で77万4000台

ダイムラーのツェッチェCEO。欧州での同社のリコール台数規模は77万4000台になった(AP)
ダイムラーのツェッチェCEO。欧州での同社のリコール台数規模は77万4000台になった(AP)【拡大】

 ショイアー独運輸相は11日、独自動車大手ダイムラーに対し、排ガス規制逃れのために違法ソフトウエアを搭載しているとして「メルセデス・ベンツ」のディーゼル車3種のリコール(回収・無償修理)を命じた。これにより、ダイムラーのリコール台数は欧州全体で77万4000台規模に達することになった。

 ショイアー運輸相はダイムラーのツェッチェ最高経営責任者(CEO)とディーゼル車排ガスの不正に関連して2度目の会談を行った上、判断を下した。同相はダイムラーに対し、「正式なリコールの即時実施」を指示した。

 リコール対象となるのは「ビトー」「GLC」「Cクラス」の3車種。ダイムラーはこれらの車両に搭載されたエンジンのソフトを更新する。

 今回の措置ではソフトを中心とした改修を命じられたため、ダイムラーは罰金やハードウエアの改修といった経済的な損失が大きい措置を免れることとなった。独誌シュピーゲルによると、ショイアー運輸相は前回の会談で、ダイムラーに対し罰金37億5000万ユーロ(約4850億円)を科すと警告した。

 ダイムラーをめぐっては、ドイツ連邦自動車局(KBA)が5月、排ガス規制に違反しているとして「ビトー」約4900台をリコールするよう命じていた。これに対し、ダイムラーは不正を認めず、訴訟も辞さない構えを見せていた。

 ドイツの自動車業界で、2015年に同業のフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正が明らかになって以降、当局は排ガス問題への対応を厳格化している。地元当局は窒素酸化物による大気汚染への対策として、ディーゼル車の走行を禁止する措置の導入を検討。ハンブルク当局は先月、ディーゼル車の乗り入れを一部道路で禁止する措置を打ち出した。(ブルームバーグ Elisabeth Behrmann、Brigit Jennen)