成人18歳 呉服業界に危機感、受験重なり式典参加減も (3/3ページ)

成人式会場の入り口付近で、写真を撮る新成人たち=1月、前橋市
成人式会場の入り口付近で、写真を撮る新成人たち=1月、前橋市【拡大】

 「成人の日」を変更し、式を別日程に誘導しようとの案もある。成人式は法律で規定されておらず、主に自治体の判断で実施しているが、8月に開催している1割程度の自治体を除けば、大半が1月の成人の日かその前後に開いている。

 改正民法を議論した自民党の特命委員会は、受験日程や呉服業界の要望への配慮から、祝日法の改正も検討。7月か8月に移す案も出たが、ある自民党議員は「海の日(7月第3月曜日)や山の日(8月11日)に近く、祝日が近接しすぎるのは好ましくない」と話す。

 成人年齢引き下げを審議した5月の衆院法務委員会でも、法務省民事局長が「成人式への影響は避けられない」と答弁。政府が統一指針を示すのは適切ではないとした上で「省庁連絡会議で関係者の意見や各自治体の検討状況を取りまとめ、適切に情報発信したい」と強調した。