プランテーション業に恩恵 マレーシア政権交代 通貨安進めば競争力

マレーシア・ペラ州にあるアブラヤシ農園(ブルームバーグ)
マレーシア・ペラ州にあるアブラヤシ農園(ブルームバーグ)【拡大】

 マハティール首相率いるマレーシア新政権は、プランテーション会社の業績にとって差し引きプラスとなる公算が大きい。マレーシア通貨リンギット安が進めば売上高が押し上げられ、コスト面での競争力が向上する。マレーシアが「一帯一路」構想に参加し続ければ、中国資本のインフラ整備プロジェクトの見直しや縮小による影響を恐らく抑えることもできるだろう。

 一帯一路は、恐らく中国にとって最も重要な戦略的構想だ。ただ、中国にとって地理的に最も近いパーム油の調達先はマレーシア・サバ州であるにもかかわらず、主として価格条件が響き対中輸出シェアはインドネシアに奪われつつある状況だ。ウィルマー・インターナショナル、IOI、クアラルンプール・ケポンやサイム・ダービー・プランテーションはサバ州に自社農場を有する。

 マハティール首相は、主に中国からの融資を財源とするインフラ整備プロジェクトの必要性を見直すという政策綱領を掲げて当選した。同首相は一帯一路構想には反対しないと強調している。

 予想外の政権交代による資金流出でリンギット安となれば、マレーシアのプランテーション業界の業績は押し上げられるだろう。

 ドル建て価格は横ばいでも、リンギットの対ドルでの下落でリンギット建て販売価格は押し上げられ、パーム油の輸出収入増加が見込まれる。インドネシア勢との生産コスト競争力でのマイナスを、リンギット安で一部回復することも可能だろう。マレーシアとインドネシアのパーム油生産コストは、少なくとも半分が現地通貨建てで計上される。

 リンギットは2017年、インドネシア・ルピアに対して11.5%上昇。今年に入り5月11日まででさらに6%上昇している。(ブルームバーグ Alvin Tai)