ドラギ氏、利上げ時期示さず ECBきょう理事会 QE終了検討

ドイツ・フランクフルトにある欧州中央銀行(ECB)本部(ブルームバーグ)
ドイツ・フランクフルトにある欧州中央銀行(ECB)本部(ブルームバーグ)【拡大】

 欧州中央銀行(ECB)は14日の定例理事会で債券購入を通した量的緩和策(QE)打ち切りの検討を開始するが、ドラギ総裁は理事会後の記者会見で「来年半ば頃」とされる主要政策金利の引き上げ時期がQE打ち切りを受けて変化するかについては明言を避ける見通しだ。

 ECBがQE打ち切りについて何らかの発表をする可能性もあるが、QE打ち切り後も「相当期間」政策金利が現行水準にとどまるとのガイダンス(政策方針)をどう変更するかについてのヒントはまだない。

 当局者らは、来年半ば頃の利上げを見込む市場予想について「現時点で理にかなっている」と繰り返し発言している。米連邦公開市場委員会(FOMC)とイングランド銀行(英中銀)の例から学び、このような曖昧な誘導の方が望ましいと考えているのかもしれない。

 BNPパリバ・アセット・マネジメントのエコノミスト、リチャード・バーウェル氏は、同じ道を進んだ中央銀行の経験から「学べる教訓は、金利の道筋を公表するほど勇敢でないならば、できるだけ何も言わない方が良いということだ」と話した。

 ブルームバーグのエコノミスト調査では、ECBが2019年4~6月期に中銀預金金利、7~9月期にリファイナンスオペの最低応札金利を引き上げるとの予想が示された。ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁とフランス銀行のビルロワドガロー総裁は最近、現実的な予想だと発言した。

 現時点では金利について具体的になる必要はない。資産購入は少なくとも9月末まで継続され、年末までに完全に終了されることは恐らくないだろう。インフレ回復は緩やかで今年の景気減速の度合いも不透明だ。イタリアの政治混乱が債券相場に影響を与え、世界の貿易摩擦が強まる中、12日に発表された6月の独景況感指数は2012年以来の低水準に落ち込んだ。

 こうした状況の中、市場予想についての時折の発言という方法がECBが進む道となりそうだ。ノムラ・インターナショナルのシニアエコノミスト、アンドルー・ケーツ氏は、QEが終了することに絡む「若干のガイダンスの変化はあるだろうが、ECBが金利について今より明瞭になるとは思わない」と語った。(ブルームバーグ Jana Randow)