カープ人気で観光客1341万4千人 広島市、7年連続で最多更新

【プロ野球広島対中日】試合前から盛り上がるカープファン=広島市南区・マツダスタジアム(加藤孝規撮影)
【プロ野球広島対中日】試合前から盛り上がるカープファン=広島市南区・マツダスタジアム(加藤孝規撮影)【拡大】

  • 【プロ野球広島対中日】開門を待つ大勢のカープファン=広島市南区・マツダスタジアム(加藤孝規撮影)

 広島市は18日、平成29年に同市を訪れた観光客数が前年比6・3%増の1341万4千人に達し、7年連続で過去最多を更新したと発表した。セ・リーグ連覇を果たしたプロ野球・広島カープの人気の高まりなどで一般観光客の増加が続き、外国人観光客も6年連続で過去最多を塗り替えて全体を押し上げた。

 観光客数は、JRの各駅や広島空港、バスセンターなど交通拠点25カ所での流入者をもとに算出した。

 外国人観光客は29・2%増の151万9千人で、一段と伸びが顕著だった。世界最大の旅行口コミサイトで、外国人の満足度が高い日本の観光地として、原爆資料館が3位、広島市から観光船が出ている厳島神社(廿日市市)が4位にランクインしているほか、29年10月から広島空港にシンガポール線が就航し、東南アジアからの観光客が増加したことが、最多更新を後押ししたとみられる。

 一般の国内観光客も4・2%増の1157万6千人で過去最多を更新した。カープ人気に加え、JR広島駅周辺の再開発によるJR利用者の増加や引き続き好調な原爆資料館への来訪者が支えた。

 修学旅行生は、全国的に少子化が進む中、1・2%減の31万9千人となったが、10年連続で30万人台の水準は確保した。

 一方、宿泊客数を観光客数で割った「宿泊率」は前年比3ポイント減の40%。アンケートから推計した観光客の総消費額は、0・7%増の2314億円だった。