新生エチオピア、改革を模索 国営企業に外資導入も将来不透明 (1/2ページ)

 エチオピア政府は27日までに、通信など複数部門の国営企業の株式を国内外の民間投資家に売却し、民営化を進める方針を明らかにした。アフリカ北東部の「アフリカの角」に位置する同国は、1億人強とアフリカ大陸2位の人口を擁し、急ピッチの成長を続けている。民間に市場を開放し、改革を推進する構えだ。

 8.5%成長見通し

 民営化の第1弾として通信、海運、発電、航空部門の株式売却が発表された。与党幹部は満を持して市場改革に乗り出しており、民営化の対象は鉄道、製糖所、工業団地へと広がる見通しだ。

 エチオピアでは2カ月前に就任したアビー首相主導で、改革に向けた取り組みを続けている。アビー氏は民営化と並び、軍による経済への関与軽減や隣国エリトリアとの国境問題の解決、ハイレマリアム前首相の即時退任を受けて発令されていた非常事態宣言の解除など、さまざまな措置を講じてきた。

 NKCアフリカ・エコノミクスのアナリスト、ジェイクス・ネル氏は「エチオピアの市場規模は言わずもがなだ。アビー氏を首相に指名したことで、同国の政局をめぐるセンチメントは大幅に回復した。政府は世界に向けて、これが新生エチオピアだと発信する意向だ」と話す。

 エチオピアでは、社会主義政権を標榜(ひょうぼう)していたデルグ政権下の1980年代に大半の民間企業が国営化されたが、91年のエチオピア人民改革民主戦線(EPRDF)政権発足以降、市場経済へと移行。ハイレマリアム前政権が昨年、部分的な市場開放に着手した。

 64億ドル(約7033億円)をかけてナイル川支流で建設を進めている水力発電用ダム「グランド・エチオピア・ルネサンス・ダム」などインフラ整備プロジェクトへの投資とともに、EPRDFの改革が奏功し、エチオピア経済は過去10年にわたりアフリカ大陸の他国を上回るペースで成長してきた。国際通貨基金(IMF)によると、今年の予想成長率は8.5%と、高い伸びが見込まれている。

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