新生エチオピア、改革を模索 国営企業に外資導入も将来不透明 (2/2ページ)

 ドミナ・アドバイザーズのシニアフェロー、フィリップ・ド・ポンテ氏はリポートで「新政権の力強いリーダーシップ、経済民営化、大規模インフラ計画、2桁近い経済成長、そして魅力的な人口動態が備わったエチオピアが、海外投資家にとってアフリカの眠れる巨人というのはもっともだ」と指摘する。

 銀行参入できず

 ただ、潜在的な投資家を阻む要因として、独裁支配に対する散発的な混乱とコミュニティー間の暴力沙汰といった前政権の辞任につながった長年の脅威が残る。

 またエチオピア政府は民営化に際し、民間投資家が過半数株式を取得できないと表明。投資家は同国の予測不可能性にさらされた状態にある。さらに銀行部門への民間参入は引き続き、完全に閉ざされている。約800億ドル規模のエチオピアにはサハラ以南で2位の規模ながら、アンゴラ同様、証券取引所がない。

 ネル氏は「今も事業への参入が難しい場所であることに変わりない。海外投資家は独自に判断を下すことができず、常に政府の長期的な開発戦略を考慮する必要がある。それほど自由ではない」と指摘する。

 とはいえ、投資対象企業で最も魅力があるのはエチオピアン・テレコミュニケーションズだ。同社は南アフリカ共和国のMTNグループ、ボーダコム・グループが長年切望してきたエチオピアの電話市場を独占している。エチオピアン・テレコミュニケーションズの移動通信、固定回線の契約数は約6000万件に上り、MTNグループ傘下最大のナイジェリア部門とほぼ同規模に相当する。

 マージェンス・インベストメント・マネージャーズで運用を担当するピーター・タカエンデサ氏は「エチオピアは魅力的な通信市場を有する。実現可能なチャンスが開かれるなら、MTNグループやボーダコム・グループが参入を検討する可能性は高い」と語る。

 MTNとボーダコムの広報担当はともに、人口1億人以上のエチオピアは成長のチャンスの象徴であり、政府の提案の詳細に関心を寄せていると述べた。(ブルームバーグ John Bowker、Nizar Manek)