米中の貿易摩擦、貿易秩序の崩壊懸念 日本の産業界から心配の声 (1/2ページ)

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 米中双方が制裁関税を発動したことで、日本企業のサプライチェーン(供給網)にも影響が及ぶ可能性が生じている。中国の工場から米国に出荷する製品に関税が上乗せされるほか、買収した企業などを通じて米国から中国に制裁対象品を輸出している企業にも影響が及ぶためだ。加えて、両国間の貿易停滞が世界経済の失速を招けば、日本企業の販売も減少し、業績悪化につながる懸念もある。

 「動向を注視しながら事業を進めている」

 三菱重工業子会社の三菱重工工作機械の岩崎啓一郎社長は今月4日の記者会見で、米中の制裁関税の行方にこう懸念を示した。工作機械は制裁の対象外だが、自動車や建機メーカーなどの主要顧客に影響が広がれば、大幅な販売減につながる恐れがあるためだ。ルネサスエレクトロニクスは、中国で制裁対象外の半導体を生産するが、今後の追加制裁で対象に加われば影響を逃れられず、担当者は「今後を注視している」と述べた。

 大和総研の試算によれば、米中それぞれの追加関税で日本企業が受ける直接的な影響は最大でも533億円にとどまる。日本の産業界が直接的な影響よりも心配するのは「制裁関税が課せられれば貿易秩序が根底から崩壊しかねない」(日本鉄鋼連盟の柿木厚司会長)ということ。保護主義の台頭で貿易取引が滞れば、世界経済が減速し、あまねく影響を被るためだ。

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