【専欄】「中国のスイス」ウルムチの天池をゆく道すがらに感じた治安維持 (1/2ページ)

 中朝国境の天池も有名だが、6月中旬に訪れたのは、ウルムチ(新疆ウイグル自治区)の北東約90キロにある天池。「中国のスイス」と呼ばれるこの景勝地にたどり着くのに、意外と時間がかかった。(元滋賀県立大学教授・荒井利明)

 ウルムチ市内のホテルを午前8時半ごろに出発した。中国は全国統一の北京時間を採用しているので、北京よりかなり西に位置するウルムチでは実際には6時半ごろだ。車で1時間ほど走り、天池まで約30キロの地点にある駐車場に着いた。一般車両はここまで。

 車を降り、まず手荷物検査。「身分証」を持たない外国人はその前に別の窓口でパスポートを提示して登録し、「正常通行」と記された証明書をもらう。

 中国人はみな、姓名、性別、民族、生年月日、住所、マイナンバーの記された写真付き身分証を持っており、これがないと動きがとれない。身分証を忘れたため、予約したトルファン(同自治区)のホテルに泊まれず、車中で一泊せざるをえなかったという旅行ガイドにも出会った。

 天池を訪れた日は端午の節句の休日とあって観光客も多く、登録にも手荷物検査にも行列ができていた。手荷物検査の後は参観チケットを購入して、天池に向かう専用観覧バス乗り場へ。チケット販売の窓口も、バス乗り場も行列。もっとも、学校が夏休みの7、8月はもっと人が多いという。

 バスに乗って15分ほどすると、いったん全員下車。カザフ族の土産物店やレストランなどが並ぶ一角を歩きながら見学し、再度乗車する。

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