米中報復関税 市場の冷静反応は限界間近 500億ドル規模超が「壁」 (1/2ページ)

ニューヨーク証券取引所のフロア。6日の追加関税発動に市場は冷静に反応した(AP)
ニューヨーク証券取引所のフロア。6日の追加関税発動に市場は冷静に反応した(AP)【拡大】

 米中貿易摩擦問題で最初の号砲となった追加関税発動への投資家の反応はそれほど大きなものではなかった。しかし、この静けさは長くは続かない可能性がある。

 金融市場は数カ月前から対中関税を予想していたため、6日に米国が予定通り中国からの輸入品340億ドル(約3兆7500億円)相当に関税を発動し、中国も同程度の報復関税を導入してもほとんど驚きはなかった。

 今後の予測は難しい。トランプ政権は現在、さらに160億ドル相当の中国製品への関税賦課を検討している。ブルームバーグ・エコノミクスの予測によると、米中両国が共に計500億ドル相当の輸入品への関税でとどまれば、両国経済が被る打撃は小さく、金融市場は下振れしても急落はしない。

 しかしトランプ大統領は先週、最終的に5000億ドル相当の中国からの輸入品に関税を課す可能性があると述べた。これは実質的に中国からの全ての輸入が関税対象になる。

 エコノミストらは、貿易摩擦が激化する中で起こり得る間接的影響を完全には評価できないとしている。

 米金融相場の下落もその要素の一つになり得る。ブルームバーグ・エコノミクスによれば、株価急落と、資産縮小の波及効果を考慮すると、米経済成長の押し下げ幅は0.4ポイントまで拡大する可能性が高い。

 企業景況感と消費者信頼感も不確定要素だ。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合(6月12~13日)の議事録によると、貿易をめぐる不確実性により、一部企業は設備投資を縮小ないし先延ばしした。

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