中国「2015年」危機の再来か 株安、元下落 政府系シンクタンク警告 (1/2ページ)

北京市内にある証券会社の株価ボードを見つめる個人投資家(AP)
北京市内にある証券会社の株価ボードを見つめる個人投資家(AP)【拡大】

 中国株は大きく下げ、人民元の下落も続いている。中国の政府系シンクタンクは国内で「金融パニック」が発生する可能性を警告した。「2015年」が繰り返されるのだろうか。

 6月下旬に起きた中国金融市場の激しい動きを目にすれば、本土株急落と事実上の人民元切り下げが世界中の投資家を動揺させた3年前を連想するのは当然だ。15年と現在の状況を検証する。

 貿易摩擦の影響懸念

 中国株の時価総額は5カ月間で2兆ドル(約220兆円)近く失われた。だが15年とは比べものにならない。当時は、最初の3週間で3兆2000億ドル相当が吹き飛んだ。取引1分ごとにほぼ10億ドルが失われたことになる。上海総合指数は15年8月にたった1日で8%を超える急落を記録した。人民元切り下げを受け、元相場はわずか2日間で3%近く値下がりした。

 15年の株価急落前、中国株式市場は古典的な投機バブルに苦しんでいた。上海総合指数の予想株価収益率(PER)は19倍、同指数に組み込まれた数百銘柄では100倍を超えていた。上海総合指数の予想PERは現在10.5倍と、14年末以降で最も低い。米S&P500種株価指数との比較では記録的な割安水準だ。

 中国の経済成長は15年当時、減速していたが、中国人民銀行(中央銀行)は極めて緩和モードだった。金利を引き下げ、金融システムに大規模に資金供給していた。現在はそれほど政策緩和をめぐり積極的には見えない。人民銀は一部銀行の預金準備率引き下げを発表したばかりだが、よく知られるようになった金融レバレッジ解消政策を後退させることを当局者は懸念している。

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