ギリシャが金融支援脱却 8年で融資36兆円 返済・構造改革が課題

ギリシャの議会前で行われた緊縮財政に反対するデモに参加した男性=2015年2月、アテネ(ロイター)
ギリシャの議会前で行われた緊縮財政に反対するデモに参加した男性=2015年2月、アテネ(ロイター)【拡大】

 ギリシャが20日、欧州連合(EU)による金融支援の枠組みから脱却した。EUの金融安定網「欧州安定メカニズム(ESM)」が発表した。2010年から続いてきた支援から“卒業”し、今後は自力再建を進める。ただ債務返済の着実な実行や、構造改革といった課題も待ち受けている。

 これまでEUや国際通貨基金(IMF)などが実行した融資額は計約2887億ユーロ(約36兆円)に上る。ギリシャは09年に財政赤字粉飾が発覚。他の南欧諸国などでも国債利回りが急上昇し、欧州の金融機関の経営に打撃を与えた。(共同)