北海道地震、農林水産の被害397億円 林が崩壊、停電で生乳廃棄も

北海道厚真町で地震により崩れた土砂で被害を受けた農地=7日
北海道厚真町で地震により崩れた土砂で被害を受けた農地=7日【拡大】

  • 地震の影響で被害を受けた北海道厚真町の水田=12日

 北海道は16日、地震による農林水産業の被害が推計約397億円に上ると明らかにした。土砂崩れで林や農地が被害を受けたり、停電の影響で生乳を冷却できず廃棄したりした。集計は16日時点で、さらに増える見通しだ。

 道によると、震度7を観測した厚真町などの土砂崩れで林が大規模崩壊し、復旧費用を約225億円と見込んだ。被害面積は約1万5千ヘクタール。加えて林道の損壊で約48億円の被害が出た。農業では、農地に土砂が堆積したり、用水路が壊れたりした被害が約93億円。生乳の廃棄など、停電による酪農関連の被害は約21億円だった。

 水産業では、漁港施設の損壊などで約10億円。停電の影響で、冷凍保存していた水産品が解凍したり、養殖魚が死んだりする被害もあった。

 JA北海道中央会などによると、ビニールハウスが倒壊したほか、ナシなどが落果した。保管していたジャガイモ、小麦の荷崩れもあった。