比、国外からの送金が減少 年初のクウェートからの帰国命令響く (1/2ページ)

オーストラリアの企業で働くフィリピン人労働者ら(ブルームバーグ)
オーストラリアの企業で働くフィリピン人労働者ら(ブルームバーグ)【拡大】

 フィリピンは、国外の出稼ぎ労働者からの送金が曲がり角を迎えた可能性がある。同国は国外労働に従事する約1000万人からの送金が貴重な外貨収入となっており、送金額は右肩上がりで伸びてきた。しかし、フィリピン中央銀行によると、今年の6月は23億5700万ドル(約2650億円)で5月の24億6900万ドルを下回り、前年同月比でも4.5%減と後退した。現地経済紙ビジネス・ワールドが報じた。

 今年の4月も23億4700万ドルと振るわず、フィリピン政府は予想外の低調に気をもんでいる。フィリピン中央銀行は、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、クウェートの3カ国からの送金が少なかったことが低調の要因との見解だ。

 また、今年初めにドゥテルテ大統領がクウェートに在住するフィリピン人労働者への帰国命令を出し、4149人のフィリピン人労働者がクウェートから帰国したことなども影響している可能性がある。ドゥテルテ大統領は5月に帰国命令を撤回した。

 フィリピンでは、国外の出稼ぎ労働者らによる本国へのドル送金が国内消費の下支えと主要外貨獲得手段となっている。現在は、米ドルに対してフィリピン通貨ペソが下落しているため、国の経常収支の赤字を補う強い材料にもなるはずだった。

 フィリピン中央銀行によると、2017年は国外からのドル送金が280億6000万ドルで過去最高を更新した。今年の送金額は、17年比で4%増が期待されている。

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