【中国を読む】新たな段階に突入した米中貿易摩擦 “全面戦争”の影響は (1/3ページ)

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 米中貿易摩擦をめぐっては、米トランプ政権が9月24日付で対中制裁「第3弾」を発動し、中国側も報復措置に出るなど、新たな段階に突入した。当初の関税率は10%とされたものの、来年1月からは25%に引き上げられる方針が示されている。さらに、トランプ大統領は中国の報復措置を前提に、中国からの輸入品全てに関税を課す可能性を示唆しており、“全面戦争”に至る可能性も出てきている。仮にそうなれば、中国経済にとっていかなる影響が現れ得るのかを検証したい。(第一生命経済研究所・西●徹)●=さんずいにウかんむりに眉の目が貝

 輸出全体に悪影響

 米トランプ政権による対中制裁措置が「第3弾」に至った結果、中国からの米国向け輸出のうち、鉄鋼製品およびアルミニウム製品に加え、年間輸出額の2500億ドル(約28兆4300億円)相当に制裁関税が課されることとなった。これは中国の対米輸出額の半分以上を占め、輸出額全体に対しても1割強に達することから、輸出全体の動向への悪影響は避けられないと予想される。

 対中制裁「第3弾」では、年末商戦を控えるなか、米国内への悪影響を懸念する形でスマートウオッチなどの特定の家電製品や子供用ヘルメット、一部化学製品は除外されたが、5745品目に制裁関税が課される。

 具体的には、中国にとって主力の輸出財である家具のほか、掃除機をはじめとする家電製品、スポーツ用品や衣料品、ハンドバッグといった日用品など多岐にわたり、一般消費者が日常的に使用するものに及んでいる。それだけに、先行きの輸出には大きな下押し圧力が掛かる可能性は高いと見込まれる。

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