日銀9月決定会合要旨「貿易摩擦に警戒強まる」「国際金融市場の動揺にも懸念」

日銀本店=東京都中央区
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 日本銀行は5日、9月18、19日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。米国の金利上昇を背景にしたトルコ通貨リラなど一部新興国の通貨下落や、米国と中国による貿易摩擦の激化を背景に、多くの委員が「海外経済をめぐる下振れリスクは増大している」との見方で一致。海外経済は総じて着実な成長を続けているとしつつも、先行きを警戒する声が相次いだ。

 会合では米国経済について「拡大している」との認識で一致。ただ、ある委員は「極めて好調な米国経済と、その他の地域とのコントラストが強まっている」と指摘。米国への資金流出による新興国の景気減速などに懸念を示した。

 一方、一人の委員は、貿易摩擦の影響が、各国の貿易活動への直接的な打撃だけにとどまらず、「国際金融市場の動揺や企業マインドの悪化という間接的な経路を通じて増幅される可能性」に注意喚起した。

 9月会合では2%の物価上昇目標の実現に向け、短期金利をマイナス0・1%とし、長期金利を0%程度に誘導する大規模緩和を維持。ただ、国債市場の機能低下といった副作用を改善するため、7月会合に続く「政策の柔軟化」を検討すべきだとの意見が出た。