産油国、減産に急旋回 世界経済減速、シェール急増で価格下落危機感 (1/2ページ)

UAEのアブダビ西部ルワイスにある製油所。OPECなど主要産油国は年明け以降の減産を協議する(ブルームバーグ)
UAEのアブダビ西部ルワイスにある製油所。OPECなど主要産油国は年明け以降の減産を協議する(ブルームバーグ)【拡大】

 石油輸出国機構(OPEC)やロシアなど主要産油国が減産に向けた協議を始める。関係者が明らかにした。世界経済の減速で需要が減少する一方、米シェールオイルの供給が増加するなど2019年以降、需給両面の要因で原油価格が下落する可能性が大きいとみているためだ。

 複数のOPEC加盟国の代表によると、OPECやロシアなどで構成する「OPECプラス」が11日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで共同閣僚監視委員会(JMMC)を開き、19年の生産方針を検討。減産への回帰など複数の選択肢を協議する。

ロシアの出方不明

 米国の制裁でイラン産原油が市場から締め出されつつあるものの、米シェールオイルの急増で来年は再び供給過剰になる可能性があり、一部加盟国が在庫増を懸念しているという。ただ再び減産にかじを切れば(1)石油の安定価格維持(2)相場の慎重な管理-というOPECの目的から外れることになる。

 米エネルギーコンサルティング会社ラピダン・グループ(ワシントン)のロバート・マクナリー社長は「OPECは『シートベルトを締めろ』というメッセージを発している。アクセル全開で増産に向かうのが確実視されながら、かなり強く急ブレーキをかけ、減産について協議するようだ」と指摘した。

 ただ、OPECが最終的に減産を決めるとしても、多くの困難が立ちはだかる。まず、競争相手から協力国へと転じたロシアから新たな支持を取り付ける必要があるが、ロシアはプーチン大統領が「1バレル=65ドルの水準で十分だ」と話すなど原油価格引き上げへの熱意は薄い。

 ロシアのタス通信は7日、サウジとロシアは減産に関する協議を既に開始したと報じた。関係者の話では、ロシアのノバク・エネルギー相とサウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は5日の電話会談で、JMMCの議題や来年以降のOPECプラスの協力関係などを協議したという。

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