JPX・東商取統合「総合取引所」今度こそ実現? 規制改革会議が後押しも残る難題 (1/3ページ)

東京・日本橋兜町にある東京証券取引所(ブルームバーグ)
東京・日本橋兜町にある東京証券取引所(ブルームバーグ)【拡大】

 東京証券取引所や大阪取引所を傘下に置く日本取引所グループ(JPX)と東京商品取引所(東商取、TOCOM)を経営統合し、株式から商品先物まで幅広く扱う「総合取引所」を設立するという十年来の構想が、ここに来て動き始めた。政府の規制改革推進会議(議長・大田弘子政策研究大学院大教授)が今月8日、今年度末までに具体的な制度設計の結論を出すよう提言を発表したからだ。ただ、関係者からは早くも反発の声が上がっており、協議が順調に進むかは見通せない。

 海外では主流

 総合取引所は、株式や上場投資信託(ETF)に限らず、株価指数先物といったデリバティブ(金融派生商品)や金、原油などの商品先物まで、投資対象となるさまざまな商品を1カ所で売買できる取引所。投資家がワンストップで多様な取引に参加できるために利便性が高まり、投資の拡大が期待される。取引所側にとってもシステム運用を一元化でき、コスト削減のメリットがある。

 海外では総合取引所が主流で、金融庁によると、JPXの株式時価総額が1.11兆円なのに対し、米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループが6.03兆円、インターコンチネンタル取引所(ICE)グループが4.47兆円、中国の香港取引所が4.36兆円となるなど、グローバルな投資を多く呼び込み規模が拡大している。

 日本でも第1次安倍晋三政権が2007年に総合取引所の創設を表明。それ以来、関係者間の調整を続けてきたが、なかなか進展せず、今年6月に閣議決定された「未来投資戦略2018」でも「可及的速やかに実現する」との文言が盛り込まれたものの、動き出す気配は見られなかった。

続きを読む