【ロシアを読む】「友好は見せかけ」中国のロシア侵食に批判噴出 (2/3ページ)

9月11日、ロシア極東ウラジオストクでの「東方経済フォーラム」で会談し、握手をするプーチン露大統領と中国の習近平国家主席。最近、共闘が目立つ両国だが、友好関係に疑問を差し挟む分析が露メディアから相次いでいる(ロイター)
9月11日、ロシア極東ウラジオストクでの「東方経済フォーラム」で会談し、握手をするプーチン露大統領と中国の習近平国家主席。最近、共闘が目立つ両国だが、友好関係に疑問を差し挟む分析が露メディアから相次いでいる(ロイター)【拡大】

  • 9月11日、ロシア極東ウラジオストクでの「東方経済フォーラム」の場で、食事をともにしたプーチン露大統領と中国の習近平国家主席。両首脳は熱心に中露友好をアピールするが、背後ではひずみが生じている可能性も指摘されている(ロイター)

 プーチン露大統領と中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は6月の中国・北京での首脳会談で、両国の「全面的・戦略的パートナーシップ関係」を確認。軍事・経済協力を強化していくことで合意した。

 9月の露極東ウラジオストクでの「東方経済フォーラム」に合わせた中露首脳会談でも、両国は米国の保護主義的な貿易政策を批判したほか、北朝鮮の核廃棄プロセスへの支持を表明した。

 さらに同フォーラムと同時期に露極東やシベリア地域で行われた軍事演習「ボストーク(東方)2018」には中国軍が初参加。ロシアのショイグ国防相と中国の魏鳳和(ぎ・ほうわ)国務委員兼国防相が、今後も両国が定期的に共同軍事演習を行っていくことで合意している。

 両国は2015年には、ロシアが主導する経済圏構想「ユーラシア経済連合」と中国が主導する「一帯一路」を連携させていくことでも合意しており、関係はますます深まっているようにみえる。

 だが実態は…

 しかし、10月24日付の露経済紙「コメルサント」によると、ここ最近、中国系銀行がロシア側との取引を中止したり、口座開設を認めなかったりする事例が相次いでいるという。国際的な対露制裁の対象外の企業や個人も例外ではないといい、同紙は「中国側はどの企業が制裁対象なのか精査していない。その結果、全てをブロックしている」と指摘。「この問題は今年6月の首脳会談以降、両国間で議論されてきたにもかかわらず、中国側は『是正する』というだけで、実際は何もしていない」と不満をあらわにした。

 26日付の露リベラル紙ノーバヤ・ガゼータも「中国はロシアの友人のように振る舞っているが、実際は自分の利益しか眼中にない」と批判。「中国の経済成長の鈍化が進めば、中国政府は国民の不満をそらし、自らの正当性を確保するため、攻撃的な外交政策に乗り出す可能性がある。例えばシベリアや極東地域の“占領”などだ」と警戒感を示した。

「いずれ極東地域は中国の支配下に置かれるのではないか」