脱・超加工食で健康前面 米食品大手がイメージ転換 若年層取り込み (1/2ページ)

米ペンシルベニア州にあるハーシーのチョコレート・ワールド・ストア。同社はポテトチップ部門を売却し、新たにスナックのブランドを取得した(ブルームバーグ)
米ペンシルベニア州にあるハーシーのチョコレート・ワールド・ストア。同社はポテトチップ部門を売却し、新たにスナックのブランドを取得した(ブルームバーグ)【拡大】

 米食品メーカー大手が若い年齢層向けの品ぞろえを強化するために、事業ポートフォリオの再構築を進めている。保存料や甘味料といった食品添加物の少ない商品を選ぶ消費者が増える中、各社は売り上げ拡大に向けて、イメージ転換に乗り出しているようだ。

製パン・菓子を売却

 JMスマッカーやゼネラルミルズ、コナグラブランズなど食品大手は、採算性の低い部門を売却する一方で、およそ4兆ドル(約451兆円)の購買力を持つ「ミレニアル世代」(2000年以降に成人した人々)やその1つ後の「ジェネレーションZ(Z世代)」に照準を合わせた方向転換を図っている。各社には、若い年齢層が主要購買層として主導権を握る市場での売り上げを拡大したいという思惑が働く。

 スマッカーは今年7月、「ピルズベリー」などのブランドで知られる米国の製パン・菓子事業を米プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社のブラインウッド・パートナーズに売却することで合意したと発表した。スマッカーはコーヒーやピーナツバター、スナック類など、その多くが“健康に良い”として販売されている商品の事業に力を入れる。アナリストらによると、他の企業も同様の取り組みを展開しているという。

 英市場調査会社ユーロモニター・インターナショナルの食品業界担当アナリスト、ピナール・ホサフシ氏は「大手巨大企業を“超加工食品”(高度に加工された食品)の供給者とみる消費者は多い。事業売却は大手食品メーカーがイメージ転換を切に望んでいるという事実によるところが大きい」と説明した。超加工食品とは、糖分や塩分、脂肪を多く含み、保存料などが添加され、日持ちも良い食品を指す。

上質なギルトフリー

 一方、モンデリーズ・インターナショナルやハーシーなど、比較的新顔のトップが率いる企業は、昔ながらの有力ブランドに執着しない若年層に対し、強力に売り込んでいる。

 17年11月にモンデリーズの最高経営責任者(CEO)に就任したディルク・バン・デ・プット氏は、消費者との関係を含む同社の市場と事業の「総合的な見直し」を指揮。長い時間働きに出ている人々に合ったスナック類を提供し、新たに成長戦略を探っている。

 同CEOは「今後の買収資金を拠出するために、当社は自社ポートフォリオの評価を続ける。可能な限り最も効率的な方法で資本を展開しており、特定の非中核資産を処分する可能性がある」と述べた。

 チョコレート菓子大手のハーシーは、ポテトチップ部門を売却し、B&Gフーズから「スマートパフ」などスナックのブランドを取得した。

 スマートパフはグルテンや保存料、トランス脂肪酸を含まず、最高級の米国産トウモロコシとウィスコンシン州産チェダーチーズを使用しているとの触れ込みで、「罪悪感のない(ギルトフリー)」点を売りにしている。

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