FCA、ロボ部門の売却検討 15億~20億ユーロ 中国勢取りざた

フィアットのアルファ・ロメオ製造ラインで組み立てを行うコマウの産業ロボット=イタリア中部カッシーノ(ブルームバーグ)
フィアットのアルファ・ロメオ製造ラインで組み立てを行うコマウの産業ロボット=イタリア中部カッシーノ(ブルームバーグ)【拡大】

 欧州自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は産業用ロボット部門のコマウについて、15億~20億ユーロ(約1928億~2570億円)で売却することを含め戦略の見直しを始めた。関係者が明らかにした。

 関係者によると、コマウについての戦略的見直しは初期段階で、最終決定は下されていない。売却する場合の手続きは早ければ来年早い時期に始まるという。自動製造システムのほか産業用ロボットを製造するコマウに対しては、中国勢が買い手候補として名乗りを上げる可能性があるという。

 コマウ売却となれば、マンリー最高経営責任者(CEO)の下では2回目の事業再編となる。マンリー氏は7月、前任のセルジオ・マルキオンネ氏が亡くなる数日前にCEOに就任。その後、自動車部品部門マニエッティ・マレリをプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社KKR傘下のカルソニックカンセイに62億ユーロで売却することで合意した。フィアットの広報担当者はコメントを拒否した。

 貿易摩擦による緊張、中国での自動車市場の縮小、排ガス規制により、自動車製造業と自動車部品メーカーに圧力がかかる中、部品部門と非中核部門の売却により、フィアットは財源を自動車製造と販売に集中することが可能になる。

 メルセデス・ベンツを主力ブランドとする独大手ダイムラーは10月、2期連続の業績下方修正を発表し、自動車部品大手コンチネンタルは今月、世界的な自動車製造の落ち込みがこれ以上加速すれば、収益予測を下方修正することになるとした。スウェーデンのボルボ・カーは9月、最適なタイミングではないとして株式の公開を延期。また、英アストンマーチンの株価は新規株式公開(IPO)から25%下げている。(ブルームバーグ Vinicy Chan、Tommaso Ebhardt)