三菱重工業にまた賠償命令 挺身隊控訴審で韓国・光州

14日、韓国の光州地裁前で勝訴判決に喜ぶ原告の李敬子さん(右から4人目)ら(共同)
14日、韓国の光州地裁前で勝訴判決に喜ぶ原告の李敬子さん(右から4人目)ら(共同)【拡大】

 【ソウル=名村隆寛】韓国の光州(クァンジュ)地裁控訴部は14日、戦時中に朝鮮女子勤労挺身隊員として動員され労働を強制されたと主張する韓国人女性と遺族の2人が三菱重工業に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、同社に計約1億2320万ウォン(約1230万円)の賠償を命じた1審判決を支持し同社の控訴を棄却した。

 原告は、名古屋にあった三菱重工の軍需工場へ動員されたとして2015年に提訴していた。いわゆる元徴用工や元挺身隊をめぐる訴訟では、韓国最高裁が10月30日、新日鉄住金に、11月29日には三菱重工に賠償を命じる確定判決をそれぞれ言い渡した。

 今回の判決は最高裁の判断を踏襲しており、韓国メディアによると「原告の権利行使を妨げる理由はない。被告が主張する請求権消滅の時効成立は認められない」とした。