電通過労自殺3年、まつりさん命日に母が手記「働く人の命と健康守って」 (3/3ページ)

タイに旅行中の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=平成26年1月(幸美さん提供)
タイに旅行中の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=平成26年1月(幸美さん提供)【拡大】

 昨年電通は労働基準法違反で罰金50万円の有罪判決を受けましたが、上司に関しては不起訴処分になりました。私は検察審査会に申し立てをしましたが、今年7月に不起訴処分が決定しました。他の管理職も同様な労務管理をしていてひとりだけ処分すると不公平になるからと言う理由がありました。サービス残業も深夜労働も労基法違反もみんながやっているから処分されないと言うのは納得できません。過労死を防止するためには労働基準法違反の罰則を強化する法律の改定が必要だと思います。

 働き方改革関連法が今年6月に成立し来年4月から施行されます。過労死、過労自殺を防止するには改革とは程遠いものだと思います。すべての業種職種で長時間労働やハラスメントをなくすような法改正や取り組みがなされることを望みます。

 人手不足や経済発展や国民的イベントが人の命を大切にしない理由として許されてはいけません。人の命は人件費と言うコストではありません。経営者や労働者、国民全ての人が意識を変えなければいけません。日本の社会全体で働く人の命と健康が守られることを望みます。

 まつりの死から働き方が変わった職場があると聞いています。世界がどんなに変わろうとまつりの苦しみは消える事はなく、まつりは人生をやり直す事はできませんが、まつりと同じ苦しみを持って生きる人をなくすため、過労死・過労自殺をなくすため、過労死等防止対策推進協議会委員としても微力ながら声を上げ続けていく決意です。