アジアとつながり飛躍目指せ TPPや日欧EPA 経営戦略の柱に (2/2ページ)

主要20カ国の首脳ら=2018年11月30日、アルゼンチン(AP)
主要20カ国の首脳ら=2018年11月30日、アルゼンチン(AP)【拡大】

 ■今こそ成長への道筋確かに

 このままでは、例えば日本製の部品を中国で組み立てて米国に輸出するといったサプライチェーンも再構築を余儀なくされる。その際、アジアや欧州との経済的なつながりが強まっているのは大きい。

 米中の先行きが見通せないなら、そこ以外で足場を固めるのも有益である。

 米国が中国を標的にしているのは、貿易赤字の解消だけでなく、中国による先端技術の窃取や軍事的な覇権主義を封じるためだ。対立がすぐになくなるとは考えにくく、日本企業は長期化に備えなければならない。

 景気回復が戦後最長となる可能性まで指摘されながら、いまだ日本経済が力強さを取り戻せていないのは、潜在成長率が1%程度の低水準にとどまるからだ。そこから脱する成長戦略の有力な柱として期待されてきたのが、TPPや日欧EPAだったのを思い起こしたい。

 第2次安倍晋三政権が発足してから6年を超えた今、ようやく動き出す2つの協定を生かせるかどうか。問われるのは、成長への道筋を確かなものとする企業側の戦略と行動である。(産経新聞論説副委員長 長谷川秀行)