【高論卓説】出国者数「過去最多」の意味 景気回復、働き方改革…今後に注目 (1/2ページ)

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 日本政府観光局(JINTO)が16日に発表した2018年の年間訪日外客数(速報値)は3119万1900人と、前の年を8.7%上回って過去最多を更新した。いわゆる「インバウンド」の活況が続いており、日本経済にも大きな効果をもたらしている。(ジャーナリスト・磯山友幸)

 一方、なかなか注目されないが、同時に発表された「アウトバウンド」、つまり出国する日本人の数にも大きな変化が出ている。昨年1年間の出国日本人は1895万4000人。12年に記録した1849万657人を突破、6年ぶりに過去最多を更新した。

 12年は猛烈な円高が追い風になって海外旅行ブームが起きた年で、前の年に比べて8.8%も出国者が増えた。その後はアベノミクスで急速に円安が進んだため、海外旅行が割高になり13年から15年まで3年連続で出国者がマイナスになった。何と3年で200万人も減っていた。

 それが再び増加に転じ、16年は5.6%増、17年は4.5%増と推移、18年は6%の伸びになったもようだ。月ごとの統計でみると、昨年10月は前年同月比12.8%増、12月は10.9%増と大幅に出国者が増加しており、過去最多を更新する原動力になった。

 ではいったいなぜ、出国者が増えているのか。

 6年前のような円高効果ではないのは明らかだ。考えられるのは、「景気」の回復。企業の海外出張が増えているほか、家族での海外旅行なども増加傾向にあるようだ。

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