「経済の奇跡」と自画自賛 トランプ氏 一部の数字で誇張も

 トランプ米大統領は5日の一般教書演説で、自身の政権下での経済発展が「党利党略の捜査」によって脅かされていると主張しながらも、自らのリーダーシップの下で「経済の奇跡が起きている」と自画自賛した。ただ経済面での成果を誇張する中で、公式統計と一致しない数字を挙げたり、重要な文脈を省いたりする場面があった。

 トランプ大統領は、米国では2016年の大統領選以降、全体で530万人、製造業で60万人の雇用が創出されたと指摘した。全体の数字は公式データと一致しているが、労働省の統計で示されている製造業の正確な数字は19年1月と16年11月の雇用者数の差である48万1000人だ。

 大統領はまた、「賃金がここ数十年で最も速いペースで上昇している」と述べたが、幅広く指標として引用される労働省の平均時給データによれば、「最速のペース」は過去10年弱に限った場合の話だった。もう一つの指標である雇用コスト指数は、昨年10~12月期に前年同期比2.9%上昇と、08年以来の伸びだった。

 トランプ氏は米経済成長が健全なペースで拡大しており、雇用の伸びは堅調で賃金の伸びは上向いていると主張。米経済の多くの面での成果を強調したが、アナリストらは税制改革の効果が薄れるのに伴い、今年と来年にはこうした経済活動のペースは鈍化すると予想している。(ブルームバーグ Jeanna Smialek、Katia Dmitrieva)