30年の経常黒字、4年ぶりマイナス 国際収支 13%減の19兆932億円

 財務省が8日発表した平成30年の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は前年比13・0%減の19兆932億円の黒字だった。黒字幅が前年を下回るのは26年以来、4年ぶり。原油高で輸入が増えた影響で、輸出から輸入を差し引いた貿易収支の黒字が前年比76・0%減の1兆1877億円と、黒字額が大きく縮小したことが響いた。

 貿易収支は輸出が5・1%増の81兆2070億円、輸入が10・6%増の80兆193億円だった。

 輸出は、米国向けが原動機などの牽引(けんいん)で2・3%増の15兆4656億円。中国向けは半導体などの製造装置が堅調で6・8%増の15兆9018億円と過去最高だった。輸入は原油高を背景に液化天然ガス(LNG)などが増えた。

 財務省は「輸出も輸入も増えており、米中貿易摩擦による貿易全体の縮小といった顕著な動きは今のところ出ていない」としている。

 経常収支のうち、企業が海外投資から得る利子や配当金の動向を示す「第1次所得収支」の黒字額は、4・9%増の20兆8102億円だった。

 訪日客の消費から日本人が海外で使ったお金を引いた「旅行収支」は29・9%増の2兆3139億円の黒字と、黒字幅は過去最大だった。旅行者の宿泊費や飲食費、国際貨物の運賃などを含む「サービス収支」全体では8986億円の赤字だった。

 同時に発表した30年12月の経常収支は前年同月比43・1%減となる4528億円の黒字だった。