カンボジアのビジネス環境、いまだ課題山積 汚職などで世界ランク下位 (1/2ページ)

中国企業が進めるビル建設現場の入り口=カンボジア・プノンペン(ブルームバーグ)
中国企業が進めるビル建設現場の入り口=カンボジア・プノンペン(ブルームバーグ)【拡大】

  • 首都プノンペンの目抜き通りに建設中の高層ビル。韓国資本で着手されたが工事が中断され、最近、中国資本が再開した(木村文撮影)

 世界銀行が2月に発表した「ビジネスのしやすさ2019」で、カンボジアは190カ国・地域中138位となった。また、国際的NGOのトランスペアレンシー・インターナショナルが1月末に発表した「世界腐敗認識指数2018」では180カ国・地域中161位と、東南アジア諸国の中でも下位に位置づけられた。

中国マネーへ依存

 世銀の「ビジネスのしやすさ」ランキングは、事業の始めやすさ、建設許可、電力事情、納税のしやすさ、契約履行、破綻処理など、ビジネスに関する11項目の指標で点数をつけ、総合点を算出して比較する。順位が高いほど、ビジネス環境が整っている国・地域ということになる。

 東南アジアでは、シンガポールが最も上位で世界2位となった。続いて15位のマレーシア、27位のタイ、69位のベトナム、73位のインドネシアなどとなり、カンボジアは138位と評価が低い。また、ラオスは154位、ミャンマーが東南アジア最下位の171位となっている。

 1位はニュージーランド、最下位の190位はソマリア、日本は39位、韓国は5位、中国46位(香港4位)だった。

 カンボジアの採点をみると、「資金調達のしやすさ」は世界上位の22位に入ったが、「契約履行」では182位、「事業の始めやすさ」では185位、「建設許可」では179位と、それぞれ最下位グループになった。

 カンボジアは18年7月の総選挙をめぐり、最大野党を解党するなど、野党や人権団体の抑圧が続き、欧州連合(EU)や米国から批判を浴びているが、経済成長率は安定しており、毎年7%前後を維持している。その背景には、官民ともに中国マネーへの依存がある。すでに中国はカンボジアにとって最大の援助国となっており、大型インフラ事業への援助が相次いでいる。また、首都プノンペン中心部のビルの多くが中国資本となっているなど、カンボジア経済の「中国化」は目に見える形で進んでいる。

民主主義が退行